民話 おおうなぎ#
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ある日、鮎川村の村人が、村の上流部にある北郡(ほくそぎ)地区から蕨尾橋(わらびおばし)【今の道の駅ふるさとセンター大塔付近】あたりの富田川沿いを歩いていると、川の中に今までに見たことのない巨大なウナギを見つけたため急いで村人を呼びに行き、鮎川温泉の宿から蚊帳(かや)を5帖用意しておおうなぎを捕まえに行った。
水槽に入れたオオウナギを前に村人たちは、このまま水槽で飼おう、川へ戻そう、料理して大勢で食べよう等、このオオウナギをどうするか相談したが、このような珍しいものを大勢に見てもらってはどうか、という意見にまとまり見世物にして夜店を出すことに決まった。
早速オオウナギを馬車に乗せて運び、田辺の大浜どうり(現・県道田辺港線)で夜店が開かれたが、オオウナギは大変な人気となり大勢の人が夜店を訪れた。
たくさん儲かった村人たちは、次は日高の御坊で夜店を張ろうと考え、当時は田辺まで鉄道が開通していなかったため、オオウナギを船につんで御坊へ運び、夜店を開くと、御坊では田辺以上に人が集まり、大繁盛となり大変な儲けとなったが当のオオウナギは疲れ果て食欲もなくなっていた。
しかしお金に目を奪われた村人たちは、「今度は和歌山へ、そのつぎは大阪で見世物にしよう」と考え、和歌山へ着いた村人たちは田辺や御坊でお金を使い、和歌山で開く前祝として、夜通し飲めや、食えやの大騒ぎをして儲けたお金を散財した。宿に戻った村人たちがオオウナギの様子を見ると、すでに腹部を上にしてオオウナギは死んでしまっていた。
和歌山での夜店も開けず、金儲けの当てもはずれた村人たちは落胆するとともに、自分たちの行動を反省し、オオウナギに対する申し訳ない気持ちと、お金に目がくらんだ自分隊を恥じ、人間の本当の幸せとは何だったのか村人たちは深かく考えたという。
あん(文章担当)
大塔中学校1年でっす。
ホゲータのあほずらが可愛いです。
はる(イラスト担当)
大塔中学校1年ですっ。
素晴らしきかな大塔。
めい(イラスト担当)
大塔中学校1年でっす。
ウィンディの尻尾に埋まりたいでっす。